第4類危険物アルコール類とは
第4類危険物のアルコール類は、「1分子を構成する炭素原子の数が1個から3個までの飽和1価アルコール」と定義されており、上記の定義のアルコールを60%以上含有する物質が「アルコール類」と呼ばれる。アルコール類の指定数量は400リットルである。
アルコール類の主な物質は以下の通りである。
- メタノール(第2種有機溶剤)
- エタノール
- 2‐プロパノール(第2種有機溶剤)
第4類危険物アルコール類の特徴
水によく溶ける
アルコール類は水によく溶ける。そのため、火災の際に普通の泡消火剤では泡が溶かされてしまうため、消火剤には耐アルコール泡を使用する。
静電気が発生しない
アルコール類は電気の良導体なので流動等による静電気の発生・蓄積がない。
メタノール
メタノールとは、最も簡単なアルコールであり、無色でかすかな刺激臭がある揮発性の高い可燃性液体である。木材の乾留や、一酸化炭素と水素との高圧接触反応で生成される。燃料・溶剤・有機合成の材料として用いる。別名「木精」「メチルアルコール」「カルビノール」
揮発性が高く引火点が低い(11℃)。蒸気は空気より少し重く、液体は水によく溶ける。燃焼しても炎の色が淡く見えにくい。毒性を有する特徴がある。
エタノール
エタノールとは、無色透明で芳香のある液体である。 単に「アルコール」という場合はこれをさす場合が多い。 消毒・殺菌作用、大脳の製紙機能の抑制作用などがあり、アルコール飲料、溶剤、不凍剤、燃料、医薬品、分析用試薬などに用いられる他、シュシュの化学工業用原料として用いる。別名、「エタノール」「酒精」
揮発性が高く引火点が低い(13℃)。蒸気は空気より重く、液体は水によく溶ける。燃焼しても炎の色が淡く見えにくい。麻酔性を有する特徴がある。
2‐プロパノール
2-プロパノールとは、プロピレンに硫酸を付加したのち水を加えて蒸留生成して得る無色の揮発性液体。溶剤、凍結防止剤、アセトンや医薬品などの合成原料として用いる。
引火点が12℃であり、引火しやすい。蒸気は空気よりかなり重く、液体は水に溶ける。特有の芳香がある。