動植物油類【乾いて固まる油は危ない】

動植物油類とは

動植物油類とは、動物の脂肉または植物の種子や果肉から注した油で、1気圧において「引火点が250℃未満」のものである。指定数量は10000リットルであり、第4類危険物の中で最も多い。

動植物油類の特徴

動植物油類は淡黄色の液体が多い。比重は0.9程度で水より軽く、非水溶性である。引火点は一般的に200℃以上で非常に高く引火しにくいが、乾性油を布などにしみ込ませた状態で熱が蓄積されやすい状態で放置すると自然発火する危険性が高い。いったん燃え出すと液温が高くなり重油等と同様、消火が困難である。

動植物油類の区分

動植物油類は固化のしやすさにより分類することができる。

動植物油のような脂肪油は空気中の酸素と結びついて樹脂状に固まる性質があり、それを油脂の固化という。空気中で固化しやすい脂肪油を「乾性油」、固化しにくい脂肪油を「不乾性油」、その中間の性質のものを「半乾性油」という。

固化しやすい油は自然発火しやすく、危険である。

乾性油

乾性油とは、不飽和度の高い脂肪酸を含み空気に触れると酸化されて乾き、固まる性質を持つ油である。ペンキ・印刷インク・油絵具などの用座に用いる

不乾性油

不乾性油とは、不飽和脂肪酸の含有量が少ないため酸化されず、空気にさらしても乾かない油である。オリーブ油等がある。

半乾性油

半乾性油とは、「乾性油」と「不乾性油」の中間程度の乾燥性を持つ油である。胡麻油や菜種油などがある。