第2種消火設備とは
第2種消火設備とはスプリンクラーである。
「著しく消火が困難な製造所等」では、第1種〜第3種消火設備のうちいずれか1つを設置しなければならないと定められている。
スプリンクラーとは
室内の天井面に配置する消火用の自動散水装置。火災が起こると、その熱で栓が開き散水するもの
-日本国語大辞典-
消火用のスプリンクラーは天井に設置されている。天井内に消火用の給水配管があり、各スプリンクラーに常時圧力のかかった水が来ている。火災の際は、スプリンクラーからシャワー状の水が散水され、消火を行う。
スプリンクラーの歴史
1806年に英国で穴空きパイプ方式のスプリンクラーが発明された。その後、1864年に英国で、現在のスプリンクラーの先駆けとなる閉鎖式スプリンクラーヘッドを使用したスプリンクラーが開発された。日本では、1887年に初めて輸入され、1961年に消防法によりスプリンクラーの設置が義務づけられた。
スプリンクラーの種類
閉鎖型と解放型
閉鎖型のスプリンクラーとは、スプリンクラーヘッドの水の出口が常に閉じているスプリンクラーである。ヘッド部が弁の役割を持つものである。
解放型のスプリンクラーとは、スプリンクラーヘッドの水の出口が常に開いている構造のスプリンクラーである。ヘッド部より上流に弁があり、そこで水を制御している。
湿式、乾式、予作動作式
湿式スプリンクラーとは、スプリンクラーヘッドまで常時水が充満している構造のスプリンクラーである。火災が発生した場合、ヘッド部の感熱部が熱で溶け、水が放水される。一般向けであり、最もシンプルな構造である。
乾式スプリンクラーとは、スプリンクラーヘッド部が圧縮空気で満たされている構造のスプリンクラーである。火災が発生した場合、ヘッドの感熱部が熱で溶けて圧縮空気を放出し、それに伴い弁が開き放水する。冬季凍結の恐れがある施設で採用されるスプリンクラーである。
予作動作式スプリンクラーとは、火災感知機等の作動により弁が作動し放水するスプリンクラーである。予作動作式とは、ヘッドと火災感知機の両方が作動しない限り放水しない方式である。病院や共同住宅、重要文化財等で採用される方式である。