衛生管理者の種類【専任・衛生工学】

通常の衛生管理者

 衛生管理者は、常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに選任する必要がある。選任する人数は事業場の規模により異なり、以下の通りである。

常時使用する労働者数衛生管理者数
50〜199人1人
200〜499人2人
500〜999人3人
1000〜1999人4人
2000〜2999人5人
3000人を超える場合6人

 衛生管理者の選任は、それぞれの事業場の規模、業種、作業内容等に応じ、衛生管理が円滑に行えるよう配慮することが必要である。例えば、常時3000人を大幅に超える場合などには、必要に応じて増員すべきである。(昭和47年9月18日 基発第601号の1より抜粋)

専任の衛生管理者

 下記の条件に当てはまる事業場の衛生管理者は、選任した衛生管理者のうち1人を専任の衛生管理者としなければならない。(労働安全衛生規則第7条の5)

1.常時1000人を超える労働者を使用する事業場

2.常時500人を超える労働者を使用する事業場で、常時30人以上が以下の業務に従事する事業場

  1. 坑内労働業務
  2. 多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
  3. 多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務
  4. ラジウム放射線、エックス線その他の有害放射線にさらされる業務
  5. 土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務
  6. 異常気圧下における業務
  7. 削岩機、鋲びよう打機等の使用によつて身体に著しい振動を与える業務
  8. 重量物の取扱い等重激なる業務
  9. ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務
  10. 鉛、水銀、クロム、砒ひ素、黄りん、弗ふつ素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリン、その他これに準ずる有害物の粉じん、蒸気又はガスを発散する場所における業務

衛生工学衛生管理者

 下記の条件に当てはまる事業場の衛生管理者は、選任した衛生管理者のうち1人は衛生工学管理者免許を受けた者から選任しなければならない。(労働安全衛生規則第7条の5)

 衛生工学衛生管理者が必要な条件

 常時500人を超える労働者を使用する事業場で、常時30人以上が以下の業務に従事する事業場

  1. 多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
  2. ラジウム放射線、エックス線その他の有害放射線にさらされる業務
  3. 土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務
  4. 異常気圧下における業務
  5. 鉛、水銀、クロム、砒ひ素、黄りん、弗ふつ素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリン、その他これに準ずる有害物の粉じん、蒸気又はガスを発散する場所における業務