二酸化窒素による健康障害【歯牙酸蝕症(しがさんしょくしょう)】

二酸化窒素とは

 二酸化窒素とは、一酸化窒素が酸素に触れると生成する赤褐色の気体である。水に容易に溶けて、硝酸と亜硝酸になる。

 自動車エンジンなどで副生し、大気汚染の原因となる。また、硝酸製造などの用途で化学工業や、硝酸による金属加工等で発生する。

二酸化窒素の規制

大気汚染防止法

 大気汚染防止法とは、ばい煙排出者に対して排出基準に適合しないばい煙の排出を禁止し、国民の健康の保護と生活環境の保全を目的とした法律である。ばい煙とは、煙とすすのことである。

 二酸化窒素は、特定物質に定められている。

毒物劇物取締法

 毒物劇物取締法とは、急性毒性による健康被害が発生するおそれが高い物質を毒物又は劇物に指定し、保健衛生上の見地から規制する法律である。

 毒物と劇物の違いは毒の強さである。毒物は「大人が誤飲した場合の致死量が2g程度のもの」、劇物は「大人が誤飲した場合の致死量が2-20g程度のもの」である。

 二酸化窒素は、劇物に指定されている。

二酸化窒素の健康障害

  • 粘膜刺激症状
  • 歯牙酸蝕症(しがさんしょくしょう)
  • 慢性気管支炎
  • 胃腸障害
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