産業廃棄物と一般廃棄物【処理責任者が異なる】

○廃棄物処理法における廃棄物の定義
 廃棄物処理法では廃棄物の定義を「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物の不要物であって、固形状または液状のものをいう」とされている。

○判例による廃棄物の定義
 最高裁判所の判例や環境省の通知では、廃棄物の定義を「廃棄物とは、占有者が自ら利用し、または他人に有償で売却することができないため、不要になったものをいう」とされいる。「対象物の性状」「排出の状況」「通常の取り扱い形態」「取引価値の有無」「占有者の意思」を総合的に判断して廃棄物に該当するかを判断するとされている。

○産業廃棄物とは
 産業廃棄物とは「事業に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチックその他政令で定める廃棄物」と定義されており、事業活動に伴って発生した廃棄物のことである。産業廃棄物の処理責任はそれを発生させた事業者が負う。

○一般廃棄物とは
 一般廃棄物とは、産業廃棄物以外の廃棄物である。一般廃棄物の処理責任は市町村が負う。