技術士第二次試験過去問考察【トンネル部門、問2−1】

 

 技術士第二次試験建設部門の記述式問題の考察を行う。今回は「0909 トンネル部門」の問2−1についてである。
○考察結果
 平成28年度〜25年度までを調べると、各年度の4問のうち2問は山岳トンネル、1問は開削、1問はシールドから出題されている。4問中2問を選択して解答するため、山岳の勉強を基本として開削・シールドは得意な問題が出た場合は解答をするというスタンスが良い。
 したがって、私には不向きな部門であった。以下過去問を記載する。
○過去問
問2−1.次の4設問のうち2設問を選び解答せよ。
【平成28年度】
・問2−1−1 ⇒山岳トンネル
 山岳トンネルを建設する際に、建設段階において検討すべき周辺環境に及ぼす影響を4つ挙げるとともに、それらに対する対策について述べよ。
・問2−1−2 ⇒山岳トンネル
 山岳トンネルのずり運搬方式を3つ挙げるとともに、各方式の特徴について説明せよ。
・問2−1−3 ⇒開削
 市街地の道路部直下に掘削幅20m、深さ25mの開削工法による地下トンネルを計画している。対象地盤が全てN値1〜2程度の極めて軟弱な不透水性の粘性土層であると仮定して、トンネルの掘削に伴う土留め壁の変形を抑制するための設計及び施工上の対策をそれぞれ2つずつ挙げ、その概要について説明せよ。
・問2−1−4 ⇒シールド
 地下30mにトンネル内径5m、曲率半径20mのシールド工法による急曲線施工を計画している。当該箇所の覆工には鋼製セグメントを用いるものとして、以下の問いに答えよ。
(1)シールド機及びセグメントの計画に当たり、あなたが最も重要と考える検討項目を1つずつ挙げるとともに、その概要について述べよ。
(2)この急曲線を確実にせこうするための留意点を1つ挙げるとともに、その対応策について述べよ。
【平成27年度】
・問2−1−1 ⇒山岳トンネル
 山岳工法トンネルの鋼製支保工の効果を5つ挙げ、それぞれについて説明せよ。
・問2−1−2 ⇒山岳トンネル
 周辺構造物に近接する山岳方法トンネルを設計する際に留意すべき、山岳工法トンネルが周辺構造物に与える影響を3つ挙げ、対策について述べよ。
・問2−1−3 ⇒開削
 開削工事において掘削底面で発生する盤ぶくれについて以下の問いに答えよ。
(1)盤ぶくれ現象とその原因について説明せよ。
(2)盤ぶくれを防止する対策を2つ挙げて、その概要を留意点について説明せよ。
・問2−1−4 ⇒シールド
 土圧式(土圧又は泥土圧)シールドと泥水式シールドについて以下の問いに答えよ。
(1)各工法について、切羽の安定機構の観点から説明せよ。
(2)各工法について、掘進・切羽の安定にかかる施工上の留意点を述べよ。
【平成26年度】
・問2−1−1 ⇒山岳トンネル
 山岳工法によりトンネルを建設する際に坑口部で予想される問題点を5つ挙げ、それぞれについて設計上の留意点を述べよ。
・問2−1−2 ⇒山岳トンネル
 山岳工法により建設される排水型トンネルのシート防水工について、施工上の留意点を述べよ。
・問2−1−3 ⇒開削
 開削トンネルの設計について、以下の問いに答えよ。
(1)トンネル本体の設計に当たり施工時荷重を考慮する必要があるのはどのような場合か3つ挙げよ。
(2)トンネルの作用する荷重条件に大きな変化をもたらすため、その荷重を考慮する必要がある地盤偏位の事象を3つ挙げよ。
(3)トンネル縦断方向の構造解析が必要となる場合がある。その理由について述べよ。
・問2−1−4 ⇒シールド
 シールドトンネルのセグメントの構造計算について、以下の問いに答えよ。
(1)横断方向の断面力の計算法のうち慣用計算法、はりーばねモデルによる計算法についてそれぞれの特徴を述べよ。
(2)縦断方向の断面力は必要に応じて計算するものとしているが、どのような場合があるか3つ挙げよ。
【平成25年度】
・問2−1−1 ⇒山岳トンネル
 山岳トンネルの切羽観察項目を列挙し、それぞれの項目の評価区分について記述せよ。
・問2−1−2 ⇒山岳トンネル
 山岳トンネルのインバートコンクリートの施工上の留意点について述べよ。
・問2−1−3 ⇒シールド
 シールド工事における裏込め注入について以下の問いに答えよ。
(1)注入材に必要な性質を挙げよ。
(2)裏込め注入工の施工管理方法を2つ挙げて、その概要と留意点について説明せよ。
・問2−1−4 ⇒開削
 開削トンネルの耐震設計の一般的な手順のうち(  )に入る手順を挙げ、それぞれの内容について延べよ。
START
 ↓
基本計画、調査
 ↓
断面形式・断面諸元の仮定
 ↓
地震時以外の項目に対する検討
 ↓
( イ )
 ↓
( ロ )
 ↓
安定化対策の検討
 ↓
地震の影響の算定
 ↓
構造解析
 ↓
( ハ )
 ↓
END