ハロー効果とは【好きなものは正しい】

○ハロー効果とは
ハロー効果とは感情的な印象ですべてを評価しようとする現象である。好きな人の言うことは正しいと感じる、さわやかな人は優秀だと想像するなど、本来は関係ない事柄を感情によって評価する現象である。好きな人については自分で確かめてもいないことまで含めて好ましく思う、嫌いな人についてはやることなすこと全てがダメに見える、このような現象がハロー効果である。

○ハロー効果の原因
人間は一貫性とストーリーを好むようにできている。例えば、初めて会ったときの第一印象が良かった人は、自分の中で「この人は優秀な人だ」と決めつけてしまう。
一度そのように決めつけると、何かその人が失敗をしたときでも勝手に自分の中でフォローをする。
「優秀な人が失敗をするわけはない。何か理由があるはずだ」
「この人は本当は優秀な人だからたまたま失敗しただけだ」
と考え、自分の第一印象との一貫性を確保しようとする。この一貫性を確保しようとする働きによってハロー効果は生み出される。

○ハロー効果を利用するために
ハロー効果を利用するためには、相手に好かれることが大切である。一度好かれてしまえばこちらの物である。好かれれば全ての事について好ましく見てもらうことができる。失敗をしても勝手にフォローをしてもらえる。
相手に好かれるためには、まずは笑顔でハキハキと挨拶をして第一印象を良くすること、相手と話をする過程では相手の意見を否定せず受け入れること、そして絶対に相手に勝たないこと(自分が負けるよう仕向ける)ことが大切である。

○ハロー効果を排除するために
ハロー効果を排除するためには、匿名が有効である。「正しい・間違い」を判断すべき事柄を議論する際は、意見を匿名として考えるべきである。技術的な議論の場合はハロー効果は排除すべきである。
一方、「どうすべきか」という意思決定の場合は、責任の所在を明らかにするために「誰が」が大切になる。意見を言うまでは勝手だが、決定は責任者が行うべきである。上司の決定には大人しく従ったほうが良い。