シールドトンネルの劣化【過去問論文考察】

○現況
・供用10年の地下鉄シールドトンネル
・セグメントの目地から漏水
・台座コンクリートの一部に欠損
・排水路に白い析出物
・析出物には三酸化硫黄や酸化ナトリウムなどが含まれる

○変状の原因の推定
【疲労】
・直接加重が働かない台座の角が欠損しているため、可能性は低い
【塩害】
・塩化物イオン量が少ないため、可能性は低い
【ASR】
・現存の情報のみでは、可能性は否定できない
【化学的腐食】
・白色析出物の中に「酸」が多く含まれているため、可能性が高い

○調査項目
・漏水の化学組成を分析
・コンクリートのアルカリ骨材反応性を調査
・台座の鉄筋の健全性を調査

○維持管理計画
・漏水が減るようセグメントの目地へ止水注入
・漏水を許容した排水設備の整備
・台座を断面修復